
秋恒例の芸術祭「藤沢今昔まちなかアートめぐり」が、旧東海道藤沢宿(藤沢市)のエリアで開かれている。7回目の今年は、海外のアーティストを含む14人が作品を出展。29、30日は作品のライトアップや大学教授の講演会が行われる。地元芸術家らでつくる実行委員会の主催。
藤沢駅北側の藤沢宿地区には、明治から昭和初期の町家や蔵、邸園などが点在する。実行委員長の伊東直昭さん(56)は「歴史的遺構は藤沢の街の礎。アートを通じて保全、活用できないかと考えた」と話す。
会場には、明治天皇の行在所を務めた「旧稲元屋呉服店」や、国有形文化財に登録された「関次商店」の肥料蔵などを活用し、芸術家らが想像やひらめきをもとに創作した絵画や立体的な作品を展示している。
「地域固有の歴史と文化が、現代アートや異文化と融合し、新しい世界が生まれている」と伊東さん。29日は東海大の小沢朝江教授が「蔵からたどる藤沢宿の建築史」について、ふじさわ宿交流館で講演する。問い合わせは、蔵まえギャラリー電話0466(25)9909。