
災害や防災の知識を身に付けて大切な命を守ろうと、連続講座「体験・実践チームレスキュー!」が14日、辻堂青少年会館(藤沢市辻堂)で始まった。同会館が主催、辻堂地区防災協議会などが協力し、初めての開催。初回は小学生17人が“子どもレスキュー隊員”を目指し、地域を歩いて防火設備などをチェックした。
講座では、最初に同協議会会長の小川雄二郎さんが、地震や洪水、崖崩れといった災害がもたらす被害や恐ろしさを分かりやすく説明。特に地震で火事が起きると「道路がふさがって消防車が来られない」などと初期消火の大切さを伝えた。
小川さんの話を聞いた後、子どもらは辻堂駅周辺の商店街や住宅街を歩き、「あそこに消火器がある」などと設置された防火設備を見つけて回り、消火栓や防災倉庫、津波避難ビルなどがある場所を書き込んだ防災マップを完成させた。
市立八松小6年の女児(11)は「いつも見て気が付かなかったけれど、意外と(消火器などが)あることが分かって勉強になった」と話していた。
講座は12月まで毎月1回開かれ、自動体外式除細動器(AED)の使い方や心肺蘇生法を学んだり、県総合防災センター(厚木市)で地震や風水害体験をしたり、地区の防災訓練に参加したりして幅広く学ぶ。
小川さんは「災害のリスクや危険を知り、何ができるかを考えることが防災への第一歩。きょう学んだことを大人に伝えることで、いざというときに役立てば」と期待していた。