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本牧の歴史伝え続ける 横浜・八聖殿郷土資料館が45周年

話題 | 神奈川新聞 | 2018年7月9日(月) 02:00

館内の展示品を紹介する相沢館長
館内の展示品を紹介する相沢館長

 横浜市八聖殿郷土資料館(同市中区)が開館45周年を迎えた。本牧の小高い丘の上にある小さな博物館で、地元でかつて行われていたノリの養殖に関する資料や昭和期の農具など約3千点を所蔵。写真やパネルで横浜の埋め立てによる変化を紹介するなど、本牧のかつての姿を伝えている。

 同館は1973年に開館。夏の祭り「お馬流し」や明治から昭和初期に生糸貿易で財を成し、三渓園の創設者でもある原三渓、横浜商工会議所の運営に貢献した実業家の小野光景(みつかげ)ら、幕末以降の本牧の歴史や文化に関する資料を主に展示している。建物は、昭和初期の政治家・安達謙蔵の別荘として33年に建てられた「八聖殿」。八角形をした法隆寺の夢殿を模して造られたという。館長の相沢竜次さん(53)は「郷土の歴史資料に定評があり、小学生が学習目的で来館することも多い」と話す。

 地域の歴史に関心を持つ市民らには歴史講座が人気を集めている。横浜を主なテーマに毎月1回開かれ、100人近くが参加。年々受講者が増えているといい、相沢さんは「住んでいる場所の歴史や成り立ちに興味がある人は多い。今の生活とのつながりを面白く感じているのではないか」と考える。

 一方で、交通アクセスや、知名度などの理由から「市民にとって知る人ぞ知る博物館」という側面もある。隣接する三渓園には多くの観光客が訪れるが「こちらまで足を延ばしてもらうことが少ない」と相沢さんは話す。

 今後は地元のイベントなどにも協力していきたいといい、相沢さんは「常設展示や講座などで情報発信し、地域貢献したい」と意欲を見せている。


法隆寺の夢殿を模して造られたとされる八聖殿=横浜市中区
法隆寺の夢殿を模して造られたとされる八聖殿=横浜市中区

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