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「教え子の奏でる音楽聴いて」 相模原公演へ元教諭ら奔走

話題 | 神奈川新聞 | 2016年10月24日(月) 02:00

希望の曲目を相談したり、チケット申し込み件数を確認したり。実行委員会の会合ではリサイタルに向けてさまざまな作業が続く=9月30日、相模原市立中央小の開放用事務室
希望の曲目を相談したり、チケット申し込み件数を確認したり。実行委員会の会合ではリサイタルに向けてさまざまな作業が続く=9月30日、相模原市立中央小の開放用事務室

 相模原出身で現在はベルリン在住のピアニスト、倉澤杏菜さん(33)の演奏会を地元で開こうと、出身小学校の元教諭らが実行委員会を結成した。「興行に関しては素人の集まり」(メンバー談)ながら、会場を押さえ、手作りのチラシを配り、「ソリストとして成長した教え子の奏でる音楽を、多くの人に聴いてほしい」と、12月開催に向けて準備を進めている。

 ピアノを4歳から始めた倉澤さん。相模原市立中央小学校(同市中央区)から東京の私立中学校に進み、桐朋学園大音楽学部を卒業後、ドイツに留学。世界トップクラスの演奏家が出演するベルリンフィルハーモニー大ホールでソリストとして演奏を重ねるなど活動を続けている。

 昨年9月、同市南区の相模女子大学グリーンホールで相模原市民交響楽団と共演、チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」を披露。倉澤さんの在学時に校長だった内谷和男さんら、演奏を聴いた中央小学校の元教諭たちから「感動した」「こんなすてきな演奏をする先輩がいることを子どもたちに伝えたい」との声が上がり、“里帰りリサイタル”の計画が持ち上がった。

 まず会場を確保するため同市緑区の「杜(もり)のホールはしもと」抽選会に参加、首尾良く第1希望日にホールを押さえた。年明けに発起人会をつくり、実行委を組織し、市教育委員会の後援を取りつけ、着々と準備を進めた。

 退職教員がほとんどでパソコンを使える人が少なく、チラシも写真をそのまま切り貼りして手描きの文字やイラストを添えた“手作り感”いっぱいの素朴なつくり。5月、7月、9月と手を加えて第3弾までチラシを作り、その都度、手渡しで宣伝に努めた。「3回も渡すとさすがに浸透して『ああ、倉澤さんね』と反応も上々」という。

 「倉澤杏菜ピアノ・リサイタル クリスマスに贈る“出会い”のコンサート」は12月11日午後2時から。2千円(当日2500円)、全席自由。問い合わせは、実行委の市脇さん電話042(715)3766。


左上から時計回りに“進化”していった「倉澤杏菜ピアノ・リサイタル」のチラシ
左上から時計回りに“進化”していった「倉澤杏菜ピアノ・リサイタル」のチラシ
 
 

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