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【バスストップ】東急、小田急・柿23系統(5)中里学園入口 子らに挑戦の機会を     

話題 | 神奈川新聞 | 2018年6月18日(月) 16:36

家庭的な雰囲気の部屋で、目線を下げて幼児らと語らう井苅園長=横浜市青葉区の横浜中里学園
家庭的な雰囲気の部屋で、目線を下げて幼児らと語らう井苅園長=横浜市青葉区の横浜中里学園

 バス停の名にもなっている児童養護施設(しせつ)の県立中里学園は、2017年3月に閉園した。が、同年4月に横浜中里学園(横浜市青葉区みたけ台)が開園し、県立施設で暮らしていた11人の子どもが移った。開園から1年が過ぎた今は、3歳から17歳まで26人が生活し、32人のスタッフが支援(しえん)している。

 児童養護施設は、保護者との死別や、保護者の健康・経済上の理由、虐待(ぎゃくたい)などで共に暮らせない子どもが生活する施設。県立施設の閉園前に、横浜市が新施設の運営団体を公募し、社会福祉(ふくし)法人の「幼年保護会」が市の認可を受けて開園した。

 居室は男子のユニット(小学3年以上)、女子のユニット(同)に分かれ、それぞれの個室と共有空間がある。木が多く使われ、家庭的な雰囲気(ふんいき)だ。

 小学2年以下の子どもは大きな部屋で共に過ごし、夜は畳(たたみ)スペースの温かいふとんで眠る。井苅(いかり)献太(けんた)園長(50)の案内で部屋へ足を運び、人懐(ひとなつ)こい子どもらと30分ほど一緒に遊んだ。3~5歳の幼児は記者のカメラに興味を示した。「撮(と)りたい」と言い、記者を被写体(ひしゃたい)に交代で撮影。「見たい」と言い、画像を再生して大喜び。幼くても、自分が行動の主体になりたいという思いを感じた。井苅園長は幼児と目線を合わせ、語らった。

 月に1度は全員がそろい、その月が誕生日の子を祝う。地元町内会長やボランティアも集まり、皆で食事を共にする。

 児童養護施設は高校卒業の18歳で退所となるが、井苅園長は「国の措置(そち)延長制度を使えば、20歳まで園で生活できる。大学などで学びたい子どもにチャレンジの機会を与えたい」と話していた。

 次回も「中里学園入口」
(小学校高学年向けに、難しい漢字にふりがなを振りました)
【2018年5月10日掲載】

 
 

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