ボランティアで紙芝居上演を続ける「茅ケ崎紙芝居研究会さわやか」(小室光会長)がことしで結成10年目を迎え、10日に記念公演を行う。折り紙を使って仕立てた茅ケ崎の民話「カッパどっくり」の紙芝居など8作品を予定。「目の前で生身の人間が絵をめくり、語る。アナログさを楽しんでほしい」という。
研究会は、茅ケ崎市内の書店が企画した紙芝居講座の受講者が集まり、2009年に発足した。現在は同市に住む60~80代の10人が手分けして毎月の定期公演のほか、依頼を受けて学童クラブや老人福祉施設などを訪問。年間220回ほど活動しているという。
どのように語り掛ければ観客の心に響くか、子どもたちを飽きさせないか。実演と研究を重ねる中で、会オリジナルの紙芝居作りにも取り組んだ。1作目は茅ケ崎ゆかりの名奉行大岡越前守忠相の逸話(大岡裁き)を紹介する「三方一両損」。絵は紙芝居作家の渡辺享子さんに依頼した。
2作目が今回初披露となる「カッパどっくり」。皆で全12枚の物語に再構成し、会員の山口久恵さん(81)が千代紙や包装紙を使って伝承折り紙でカッパや馬、人物を作り、各場面に貼り付けた。実演では印刷したものを使うが「半立体で、素朴な味わい」が魅力だ。
記念公演は10日午後2~4時、JR茅ケ崎駅北口すぐの長谷川書店ネスパ店6階ギャラリーで。入場無料。各作品10~15分ほどで、途中オカリナ演奏も。問い合わせは山口さん電話0467(51)6545。17日午前11時には県立茅ケ崎里山公園・谷の家で定期公演も行う。