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愛川の方言伝えたい タオルにプリント、限定発売が人気

話題 | 神奈川新聞 | 2018年5月9日(水) 02:00

愛甲商工会青年部が製作した愛川町の方言を題材にしたタオル=同町角田
愛甲商工会青年部が製作した愛川町の方言を題材にしたタオル=同町角田

 ほんこの(本気の)地元愛、感じて-。愛甲商工会(愛川町角田)の青年部が同町に残る方言をプリントした特製タオルを製作した。周囲に聞き取るなどして「インパクトのある」(同部)24語を選出。方言になじみが薄い若者や新住民にも広く知ってもらおうと、標準語の言い換え例も添えた。限定470枚を発売したところ、3カ月で在庫が100枚を切るなど人気も広がっている。

 タオルは、縦34センチ、横84センチの白地。「愛川町の方言」とプリントした題字の通り、その表面には「ほんこ(本気)」「ちいとべぇ(ちょっと)」「ごっちょする(苦労する)」など24語がずらり。今も日常で使われている言葉や周囲の高齢者から聞き取った言葉なども採用し、「厚木市や清川村など近隣の人でも分かると思う」と同部。

 方言に着目したのは、会議やイベントなど活動する中でメンバーが町の方言を何げなく使い出したのが契機という。「愛川町には地元の面白い言葉がたくさんある。それなのに若い人たちの間で使われる機会はどんどん減っている」
 そこで、2015年冬、方言をプリントした非売品の手ぬぐいを製作。小学生などに配ると好評で、地域の高齢者からは、「もっとこんな方言も知っている」と情報も自然と集まるようになった。大きな手応えを得たことが、タオルにつながっていった。

 タオルは、この時の手ぬぐいをベースに内容の充実を図った。標準語での言い換え例を考える作業では、「ニュアンスが感覚的には分かるのに、簡単に置き換えられず、『翻訳』に悩まされた」。労作のタオルは今年2月、町役場(商工観光課)や同商工会の窓口などで販売がスタートした。

 同部の長島典正部長(40)は、「『3世代でタオルを囲んで会話が盛り上がった』という反響も聞けた。方言に着目して、われわれ自身も地元の愛着がまた一つ深まる機会になった」と述べた。アイテムの変更も視野に入れ、今後も取り組みを続ける考えだ。

 タオルは1枚350円。問い合わせは、同商工会電話046(286)3672。

 
 

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