李洙勲(イスフン)駐日韓国大使が23日、神奈川大学(横浜市神奈川区)で講演した。法学部教授で同大アジア研究センターの佐橋亮所長が受け持つ学生を中心に聴講。李大使は27日に開かれる南北首脳会談に言及し、「今後2、3カ月が情勢の正念場になる」との見解を示した。
李大使は、第2次世界大戦後を中心に日韓関係の移り変わりを説明。政治に限らず、2002年のサッカーワールドカップ共同開催や近年の韓流ブーム、互いの国を訪れる観光客の激増などから関係が深まったとした。
今回の南北首脳会談については「米朝会談の道しるべにもなる重要な会談」と位置付けた上で「今後2、3カ月が、北朝鮮の非核化や、米朝、日朝の関係正常化に向けた歴史的なチャンスになるだろう」と指摘。「拉致問題を含めた懸案の解決のために、日本はより積極的に対話に参加すべき。南北(朝鮮)、米朝、日朝の関係正常化は、足並みをそろえてこそ実現する。そのためにも韓日の関係は欠かせない」と強調した。