箱根の自然の美しさについて世界に紹介し、その保全を訴えた2人の外国人の功績をたたえる「ケンペル・バーニー祭」が15日、箱根町元箱根で開催された。約100人が参加、自然保全の取り組みを続けることを誓った。
オランダ商館の医師として来日したドイツ人のエンゲルベルト・ケンペルは、1691年と92年に箱根の街道を通り、帰国後に箱根の自然や文化について著書に記し、世界に紹介。箱根を愛したイギリス人の貿易商シリル・モンタギュー・バーニーは1922年「美しい自然をさらに美しくし、子孫に伝えるように」との忠告を込め、ケンペルの著書序文を引用して同町内に石碑を建てたという。
2人の功績をたたえ、町内の自然保護に取り組んでいた町民有志らで「ケンペルとバーニーを讃(たた)える会」を設立。86年から毎年祭りを開催し、今回で32回目という。同会の川崎英憲会長は「バーニーの願いが引き継がれ今の時代がある。若い人たちに美しい自然の保護を綿々と伝えていきたい」と話していた。