鎌倉市内の事業所に勤める人を対象に、週替わりで地元の飲食店が自慢の定食を提供する「まちの社員食堂」が16日、JR鎌倉駅西口近くにオープンする。市内のIT企業カヤックが旗振り役になり、食事を共にしながら官民や業種を超えた人的交流の拠点としたい考え。14日に披露式が開かれ、「オール鎌倉」で切り盛りする社食の門出を祝った。
社食は広さ約50平方メートルで30席。湘南の海をイメージしたという青の三角屋根が目印だ。地元の約30の飲食店や食品メーカーが協力し、週替わりで平日の朝昼夜に定食を提供する計画。メニューは公式サイトで紹介しており、すでに秋ごろまでカレーやハンバーグといった提供メニューが決まっている。地元食材にこだわり、地産地消の役割も担う。
利用会員にはカヤックや地元の証券、不動産会社などに加え、鎌倉市や市観光協会、鎌倉商工会議所など約20団体が名を連ねた。カヤックの柳澤大輔CEO(最高経営責任者)は「食事を通して鎌倉の働き手が垣根を越えて仲良くなり、つながりを創出する場にしたい。快く協力してもらい、オール鎌倉でスタートが切れる」と話した。
松尾崇市長も駆け付け「さまざまな主体が参加し、鎌倉の一体化を体現する食堂」と期待した。料金は朝600円、昼900円、夜千円(会員はすべて100円引き)。会員でなくても名刺で市内在勤を確認できれば利用ができる。