夢をかなえた先輩から努力や挑戦の大切さなどを学ぶ「アスリート講話」が21日、小田原市立城北中学校(同市栢山)で行われた。同校出身で元プロ野球選手の内山雄介さん(35)が、自身の体験を交えながら成功へのヒントを約400人の全校生徒に語り掛けた。
内山さんは相洋高校を経て、旭川大4年の2006年に北海道日本ハムからドラフト指名を受け、入団。本格派右腕と期待されたが、08年シーズンを最後に引退した。
講話では、小学3年で野球を始めながらも、プロへの夢を持ったのは高校時代と振り返った。当時の監督から将来の夢を問われて答えられず、「夢を言葉に出せ」と怒られたのがきっかけだった。プロ入りを目標にしてからは、人前でも恥ずかしがらずに話すようにしたという。
夢を人前で話す効果として「夢に向けて助けてくれる人が出てくる」「自分にプレッシャーをかける」と説明。「最初は仲間内でもいいから、夢を口に出して言ってみてほしい」と呼び掛けた。
また、練習では「継続は力」「人より多くやる」ことが必要と強調。「坂道ダッシュでも常に自分だけ1、2歩多く走るようにすれば1年間で大きく違う」とし、「ゴール以上のものを日々意識して取り組んでほしい」と語った。
最後は10人を超える後輩たちから質問攻めに。「試合のマウンドで心掛けたことは」「心が折れそうになったときはどうしたか」といった疑問に丁寧に答えていた。