他にはない神奈川のニュースを!神奈川新聞 カナロコ

  1. ホーム
  2. ニュース
  3. 話題
  4. 会議室がミニ美術館に JAさがみ寒川支店で井上有一の作品展示

会議室がミニ美術館に JAさがみ寒川支店で井上有一の作品展示

話題 | 神奈川新聞 | 2018年3月6日(火) 02:00

JAさがみ寒川支店の小会議室に展示された井上有一の書。「塔」(右)と「いろはにほへと」
JAさがみ寒川支店の小会議室に展示された井上有一の書。「塔」(右)と「いろはにほへと」

 JAさがみ寒川支店(寒川町岡田)が「小さな会議室展」と名付け、書家・井上有一(1916~85年)の所蔵2作品を希望者に随時公開するユニークな展示をしている。“表現する書”を探求し国内外で高い評価を得た井上は、30年にわたって茅ケ崎市と寒川町の小中学校で教師をしており、教え子やファンにはうれしい試みだ。

 合併前の寒川町農協が72年、本店ビル新築に際し町立旭小学校の校長だった井上に依頼した。漢字1文字の「塔」は役員会議室に飾る新築祝いとして書かれ、大作「いろはにほへと」は井上が和室を訪れてふすま(縦213センチ、横166センチ)2枚に、雑巾のような布で2時間かけて書き上げた。

 同ビルは老朽化のため解体され、同じ場所に現店舗が2016年10月に新築オープン。ゆかりの人物でもあり、地域社会貢献として所蔵作品の常設展示ができないかとの声が上がった。来店者が自由に鑑賞できるエレベーター前への設置を検討したが、紫外線など作品保護の観点から断念。光や室温がある程度調整できる2階の小会議室に作品ケースを置き、使われていない時に公開する形で昨年3月にスタートした。

 会議室の壁に、本店ビル新築時の写真や年表、ふすまへの揮毫(きごう)に立ち会った職員の証言をパネルにして掲示。井上の作品と生涯に関する書籍や図録なども並べた。「結果として、ちょっとした美術館のようになりました」という。

 作品見学は平日午前9時から午後3時まで。会議室の空き時間に限るため、事前確認が必要。問い合わせは、同支店電話0467(75)6000。

 
 

書道に関するその他のニュース

話題に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング