
戦国時代に小田原北条氏の支城「津久井城」が築かれた県立津久井城山公園(相模原市緑区根小屋)で4日、津久井城まつりが開かれた。武者姿になった津久井衆甲冑(かっちゅう)隊のメンバーが城の攻防戦の寸劇を演じるなどして来訪者を楽しませた。公園を管理する県公園協会の主催。
津久井城は現在の津久井湖南側に位置する城山(375メートル)に築かれた山城で、城主の内藤氏が5代にわたって治めたという。豊臣秀吉に攻められた小田原城が1590年7月5日に開城するのに先立って、同6月25日に津久井城も開城したという。
まつりでは、城主の内藤氏が館を構えたとされる「御屋敷跡」と呼ばれる広場を会場に、城の攻防の寸劇が演じられた。歴史好き、劇好きのメンバーでつくる津久井衆甲冑隊の13人が武者姿で登場。城主の留守に敵方の武田勢が城を攻めに来たが、軍師の知恵で津久井側が武田勢を追い返すという内容。
代表の半田忍さん(43)が謎めいた軍師役になり、マイクで劇の内容も解説。メンバーはよろい、かぶと姿でやりや太刀を手に攻防戦を披露し、戦国時代をほうふつとさせた。
寸劇後には、子どもたちが参加するチャンバラ体験も行われ、小さな女の子がプラスチックの刀で武者の腰に着けた紙風船を割ると、観客から盛大な拍手が湧いていた。