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老後大事にされる街
夢(むー)みん20年 団地の居場所づくり(下)

話題 | 神奈川新聞 | 2016年10月11日(火) 14:43

夢みんまつりでピアノを披露する87歳の女性。いくつになっても活躍の場がある=横浜市戸塚区
夢みんまつりでピアノを披露する87歳の女性。いくつになっても活躍の場がある=横浜市戸塚区

 45・5%。

 2014年12月時点におけるドリームハイツ(横浜市戸塚区)全体の人口4826人のうち、65歳以上が占める割合だ。「おそらく今は50%を超えているだろう」。横浜市立深谷台小学校(戸塚区)内「深谷台地域運営協議会」は、推測する。

             □ ■ □

 ドリームハイツは県営住居と市営住居に分かれ、それぞれに自治会を組織している。「ここでは日本の平均値よりも確実に速く、高齢化が進んでいる」。そう話すのは、県ドリームハイツ自治会(加入世帯1391)の鈴木健之会長(79)だ。

 高齢化の進む日本。総務省の統計で、65歳以上の人口は過去最多の3461万人(9月15日現在)に達した。鈴木さんが着目するのは「80歳以上」に関する数字だ。前年比43万人増の1045万人、全体の8・2%を占めるとされた。

 同自治会が今年の敬老の日に合わせて実施した調査では、80歳以上の会員数は357人。現在の県ドリームハイツの正確な住民数は把握できていないが、2年前の統計で、およそ3400人だったことを踏まえると、「確実に1割を超えている」。

 ハイツ近くでコミュニティーカフェを運営する「NPO法人いこいの家夢(むー)みん」前理事長松本和子さん(74)も街の高齢化を実感する一人だ。深夜にパジャマ姿で徘徊(はいかい)する高齢女性に出くわしたこともある。

 昨年度の夢みん利用者数は延べ9300人。高齢化が進み、ますますニーズは高まると予想するが、スタッフも高齢化。今後の運営に、不安も感じている。

 そうした中で少し希望を見いだす出来事があった。ハイツで活動する「ボランティアバンク・えん」と「ドリーム地域給食の会」、夢みんが協議の末、統合する方針で合意したのだ。3団体とも、高齢化という共通の課題に直面。力仕事を必要とする給食の会はとりわけ、活動の継続が厳しい状況にあったという。

 夢みんの現理事長伊藤真知子さん(65)は打ち明ける。「長年続けてきた組織が変わることに不安の声もあったが、それ以上に何とかしなければ、との危機感が強かった」。当事者たちが、統合を視野に入れた勉強会を重ねる中でそれぞれの活動を客観的に見つめ、やめてしまうのはもったいないと、再評価するきっかけになった。

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 地域で活動する団体が手を携え、力と知恵を出し合いながらお年寄りを支え合う-。その光景は、長年、住民活動を手掛けてきた松本さんには、超高齢社会を迎える地域の対応策の一つのように映る。夢は、高齢者向けの住居やサービスを提供する複合施設をつくることと明かした上で、こう力を込めた。

 「このまま黙って惨めな“限界団地”にしたくない。老後も一人一人が大事にされる地域でありたい」。これまでずっとそうしてきたように、共感する人とつながり、手探りをしながら夢の実現に向け、走り続けるつもりだ。目標は「3年以内」と設定している。

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