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危機 “世代交代”が課題に
夢(むー)みん20年 団地の居場所づくり(中)

話題 | 神奈川新聞 | 2016年10月11日(火) 02:00

高齢化が課題となっているドリームハイツ=横浜市戸塚区(2011年9月撮影)
高齢化が課題となっているドリームハイツ=横浜市戸塚区(2011年9月撮影)

戸塚駅からバスに乗り、25分ほど。横浜市戸塚区俣野町と深谷町にまたがる形で大規模団地「ドリームハイツ」はある。遊園地「横浜ドリームランド」(2002年に閉園)の隣接地に、県と横浜市が整備、1972年に入居が始まった。

 若い世代を中心に7千~8千人規模が流入するも、当時、地域には公共施設がほとんどなく“陸の孤島”と呼ばれた。

 「本当に何もなくてね、引っ越してきて驚いた。でも、ないならばつくろう、と」。そう振り返るのは「NPO法人いこいの家夢(むー)みん」の前理事長・松本和子さん(74)。

 70年代から80年代にかけ、ドリームハイツには、住民が運営に関わる幼稚園や学童保育、保育園が相次いで開設された。「1人では何もできないけれど、共感する仲間を集めて、行政を動かして。必要なサービスを住民がつくってきた。この地域は、自分たちの手で、自分たちの街をつくろうという意識が高い」

 約40年前、松本さんが入居した当時は子育ての真っ最中。同世代の母親らと、住民活動に汗を流した。
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 90年代に入ると、ドリームハイツでは、高齢者支援の活動が活発化する。地域活動の中心を担ってきた世代は育児が一段落すると、今度は「老後」を自分たちの課題と捉えるようになった。

 90年には、食事作りが困難な高齢者らの配食と見守りを手掛ける「ドリーム地域給食の会」が、94年には訪問介護事業の「ふれあいドリーム」が誕生。夢みんも96年にスタートした。

 開設から20年。夢みんに、高齢化の波が着実に押し寄せている。

 現在、お年寄りを支える側の運営委員8人とボランティア約50人は、60~70歳代が中心。今春、NPO法人の理事長は松本さんから伊藤真知子さん(65)に引き継がれたが、「この先、どう世代交代を図るかが最大の課題」。松本さんは危機感をあらわにする。50歳以下の世代は日々の生活に忙しく、地域活動に注力する余裕がないように映る。
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 夢みんは当初、無償のボランティアが支えてきたが、さまざまな意見が出され、後に有償となった。とはいえ、スタッフに支払われるのは、時給にして300円程度。「現役世代が仕事として成り立たせるには、今の資金では厳しい」と伊藤さんは明かす。

 では、例えば、職員を雇い、事務仕事の一切を任せるようにしたら-。運営側と利用者、みんなで楽しみながらつくり上げてきた夢みんの魅力が、半減してしまうようにも感じている。「本当に、悩ましいです」

 松本さんは訴える。「上手に世代交代する方法があるなら教えてほしい。夢みんで成功すれば、同じ課題を抱える他地域にも参考となるはず」。妙案は、なかなか見つけられずにいる。

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