日本画家の平松礼二さん(78)が湯河原の四季折々の風景を描いた「湯河原十景」が決まり、町立湯河原美術館(同町宮上)が特別展示している。来館者や子どもたちの投票を参考に選んだ10点と名所・湯河原梅林を描いたびょうぶの大作を紹介。十景には渓流や漁港、菜の花畑などが並び、同館は「湯河原には自然あふれる見どころが多くあることを知ってほしい」としている。
館内にある「平松礼二館」が開設10周年を迎えた2016年、平松さんは画業の集大成として十景を制作する構想を立てた。湯河原の自然に魅了され、描き進めるうちに20点が完成。町民らの感性も参考にして10点に絞り込むことにした。
昨年6月から3カ月開催した特別展で全20点の投票を実施。来館者のほか町内の小中学生から3万3929票が集まった。平松さんが投票結果や場所、季節のバランスを踏まえ、びょうぶのほか10点を決定した。