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25日まで
坂上二郎そっくりさんの店閉店 横浜でお好み焼

話題 | 神奈川新聞 | 2018年2月19日(月) 12:15

店内の「日本橋」の上でポーズを決める大塚さん
店内の「日本橋」の上でポーズを決める大塚さん

 お笑いコンビ「コント55号」の坂上二郎さん=享年(76)=のそっくりさんが営む「お好み焼 二郎さん」(横浜市南区)が、25日に閉店する。2人の二郎さんは生まれた年が同じで、顔や体形、しぐさまでうり二つ。地域住民らの人気を集めていたが、建物の老朽化にあらがえず、35年近くの歴史に幕を閉じることにした。

 「飛びます、飛びます」。昭和を代表するギャグをまねると、店内は拍手と歓声に包まれた。店主の大塚勲さん(83)は「坂下二郎」を芸名とし、ボーイズバラエティ協会に所属する現役のものまね芸人だ。同協会には、楽器を使用した漫談風の演芸を中心にさまざまなジャンルの芸人が加わる。

 保険外交員だった40代、友人の勧めでテレビ番組に出演。そっくりな人を集めた番組で大賞を総なめにした。坂上さん本人からも「よう似てる」と驚かれ、街中でも何度も間違われた。「二郎さん」と呼ばれなければ応じないほど坂上さんになりきって久しい。

 開店は1984年ごろ。近くのスナックのママから「高級割烹(かっぽう)だった店を畳むので、やらないか」と誘われ、即決した。飲食店の経験はなく、偶然に導かれるようにお好み焼き店にした。大塚さんは“営業”で飲み歩く機会が多く、妻の和美さん(76)が切り盛りしてきた。

 近くには「ハマの日本橋」と呼ばれた料亭街があった。築60年にもなるという店舗は当初、「横浜マッサージ」という風俗店だったという。店内にはコイが泳ぐ池があり、小さな「日本橋」が架かる。壁には浅間山の噴石がはめ込まれ、廊下は油石が敷かれるなど独特の雰囲気が残る。

 名物は豚肉とネギ、大葉を具材にしたみそ風味のお好み焼き「二郎天」(680円)。古里の群馬で子どもの頃に食べた「じじ焼き」をヒントにした。

 今では近くのマンションで暮らす親子連れの“居間”としても親しまれ、幅広い年齢層の常連客でにぎわう。「多くの人たちと巡り合えたことが財産。閉店まで元気に過ごせたことが何よりも幸せ」と大塚さん夫婦は笑顔を見せた。

 木曜定休。営業時間は午後5時~翌午前0時。問い合わせは、同店電話045(251)7777。


35年近くの歴史に幕を下ろす「お好み焼 二郎さん」の店主・大塚さん(左)と家族=横浜市南区吉野町
35年近くの歴史に幕を下ろす「お好み焼 二郎さん」の店主・大塚さん(左)と家族=横浜市南区吉野町
 
 

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