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「平商」最後の年に簿記1級合格 歴史に名を刻んだ高校生

話題 | 神奈川新聞 | 2020年2月3日(月) 18:00

17歳で日商簿記1級を取得した県立平塚商業高校3年の後藤さん。隣は勉強に使ったテキスト=平塚市中里の同校
17歳で日商簿記1級を取得した県立平塚商業高校3年の後藤さん。隣は勉強に使ったテキスト=平塚市中里の同校

 公認会計士や税理士資格への登竜門で簿記検定の最難関とされる日商簿記1級試験に、県立平塚商業高校(平塚市中里)3年の後藤小柚妃(こゆき)さんが合格した。今春に統合され「平商」の名前が消える最後の年、56年の歴史で初めて在校生による最難関突破の快挙を果たした。「愛着のある学校。自分が受かって歴史に名前を残したかった」。母校への最後の恩返しに向けた努力が開花した。

 日商簿記は日本商工会議所が主催し、後藤さんが17歳で合格した昨年11月の第153回テストの合格率はわずか9・8%。ビジネスマンの「基本知識」とされる3級に対し、1級は経営管理や経営分析に必要な高度な商業簿記や会計学などの知識が求められ、取得に必要な勉強時間は500時間以上とされる。

 平商の簿記部に所属し、学校の授業と両立しながら毎日4、5時間の勉強を積み重ねてきた。分厚いテキストを手に、同校と連携する高崎商科大(群馬県)の授業もネットで受講。2年間で3度目の挑戦で合格証書を手にした。

 実は、中学生のころは勉強嫌いだった。「周りは数学や国語とかできる子ばかり」で成績も真ん中。自信も失っていた。普通高校ではなく商業高校を選んだのも「大学に進学せず、就職に有利になる資格がほしかったから」。

 しかし、高校で出合った簿記の世界が後藤さんを変えた。1年生の時点で3級と2級に合格して自信を深めた。「ただの暗記ではない。物事を効率良くするためにどうするか、考えるのが好き」。学びの楽しさに目覚めた。

 平商は4月に県立平塚農業高校(同市達上ケ丘)と統合し「平塚農商高校」として再出発する。思い出の学び舎(や)も2021年度以降、使われなくなる。「この学校に来たからこそ簿記を学ぶ機会に恵まれた。学校にとっても最後。自分が絶対に受からないといけないと思った」ことが、苦しい日々を乗り越える原動力になった。

 目標とする人もいる。平商には過去、全国最年少の19歳で公認会計士に合格した卒業生もいる。「同じ道を歩きたい」とする後藤さんは卒業後、横浜市内の専門学校に進学。2年のうちに公認会計士の資格を目指す。21年夏の論文式試験に合格できれば、同じ19歳の公認会計士の誕生となる。

 「いろいろな企業を見て支えられる人になりたい」。18歳の夢は今、膨らみ続けている。

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