横浜市中区の荒井黒板製作所で、入学式や卒業式で校門に掲げる立て看板の製作が最盛期を迎えている。3代目社長の長尾慎一さん(66)と職人たちは子どもたちの健やかな成長を願い、1文字ずつ丁寧に文字を入れている。
1965年創業の同社は市内の多くの小中学校に黒板や看板を納品。毎年この時期には立て看板を10枚ほど作っている。
高さ2・1メートルのアルミ製。片面は「入学式」、反対の面は「卒業証書授与式」と記され、両面が使えるようになっている。
入学式や卒業式では立て看板とともに写真に納まる光景が見られる。長尾さんは「立て看板が子どもたちの成長を確かめる存在になっていることがうれしい」と仕事に誇りを感じている。