湘南ベルマーレフットサルクラブの久光重貴選手(36)が12日、平塚市大原のトッケイセキュリティ平塚総合体育館で講演した。肺腺がんの治療を続けながら試合に出場している久光選手の言葉に、親子連れら約90人が聞き入った。
子どもが描く夢を地域の大人がサポートしようと活動するNPO法人「未来経験プロジェクト」と、同クラブの主催。午前中に行われた親子フットサル教室参加者やチャリティー試合観戦者らが参加した。
久光選手は「がんは怖い病気と思っていたが、治療しながら5年近くプレーしてきた。すぐに死ぬ病気ではないと覚えてください」とあいさつ。がん啓発と小児がん患者の支援を続ける「フットサルリボン活動」の紹介映像を交え、「がんになったことはすべてがマイナスではない」と、がんへの理解を呼び掛けた。
また、「皆が応援してくれるから前を向けた。時間は戻せないが、失敗は次の1秒で取り返せる」「好きな人を笑顔にするためには、自分が笑顔になること」などと強調。闘病して気付かされたという、悔いのないように前向きに生きることの大切さを訴えた。