「梅が咲く 御幸公園 避難場所」-。災害時の心得や備えの心構えを学んでもらおうと、川崎市幸区とサッカーJリーグの川崎フロンターレがオリジナルの「防災かるた」を共同で作製した。12日には市立戸手小学校(同区戸手本町)で初披露され、4年生の児童たちが笑顔で絵札に手を伸ばした。
「7日分 できれば備えて 備蓄品」
「飲み水は 1人1日 3リットル」
「あ」から「わ」までの46種類は、いずれも防災に関連したかるただ。読み札は区の危機管理担当を中心に考え、防災の授業で学んだことや地域と関係する場所などを盛り込んだ。身近に感じてもらうために、絵札にはフロンターレのマスコット「ふろん太」や「カブレラ」が描かれた。
同区の提案型協働推進事業に、フロンターレが手を挙げた。東日本大震災で被害を受けた岩手県陸前高田市と交流を続けており、「友好協定を結んでいる縁もあり、何かあったときのために知識を蓄え、被害を少なくしたい」と申し込んだという。区も「まずは興味を持ってくれるきっかけとなれば」と、昨季リーグ戦を初制覇した人気チームと共同でかるた作りを進めてきた。
児童からの評判も良さそうだ。齋藤祥広君(9)が「かるたも楽しいし勉強になった」と言えば、鷲尾瑞紀さん(10)も「また家でもやりたい。飽きないからずっとやれる」とにっこり。かるたは同校に10セット寄贈され、2018年度には区内の全小学校をはじめ、学童保育所などにも配布される方針という。
防災かるたは貸し出しも行う予定で、問い合わせは、同区危機管理担当電話044(556)6610。