
日本の伝統的な邸宅で正月を楽しむイベントが3日まで、横浜市中区の三渓園で開かれた。敷地内の市指定有形文化財・鶴翔閣が特別公開され、訪れた人たちは屋内で昔ながらの遊びを楽しんだほか、伝統芸能の催しを楽しんだ。
鶴翔閣は、三渓園の創設者である原三渓が明治時代の末に建てた旧宅で、延べ床面積約950平方メートルの木造建築。特別公開では畳敷きの室内に福笑いや、かるた、だるま落としなどの昔ながらの遊びが用意され、「難しい」と笑い声を上げながらけん玉に挑戦する親子の姿も見られた。
冬の日本庭園を臨む日本間での伝統芸能の催しは3日、伝統的な手品である和妻が披露された。紙で作った胡蝶(こちょう)を扇であおぎながら動かす奇術では、まるで生きているような自由で繊細な動きに歓声が上がった。最後に、手の中に握られた胡蝶が紙吹雪に変わり、盛大に舞い散らされると、大きな拍手が起こった。
催しを楽しんでいた市内の団体職員の男性(53)は「すごくよかった。日本の古い建物の中で伝統芸能が見られてラッキーだった」と話していた。