南足柄市生まれの早咲き桜「春めき」を使った活動を続けている「春めき財団」(同市塚原)の古屋富雄理事長(67)が、自身で作詞・作曲したCDアルバム「和み」を制作した。さまざまな人生を味わい深く歌い上げる内容で、収益の一部は視覚障害者のために寄付される。
若い頃から作詞・作曲を手掛けてきた古屋理事長は現在、財団の活動として生前葬などで放映する「セレモニービデオ」を制作している。依頼者の歩んできた人生を聞き取って曲を作り、映像も交えてDVD化。収益の全額を視覚障害者施設に寄付している。
依頼者の来し方を取材して作った曲に、同年代のお年寄りが自身の人生を重ね合わせて涙している姿を見て、65歳以上の世代に向けたCD制作を思い付いた。編曲や歌唱は知人の音楽家に依頼。これまでミニアルバムは作ったことがあったが、初めて全13曲入りのアルバムに仕上げた。
収録曲は、顔も知らないミカン農家に嫁いで苦労したけれど楽しい思い出と振り返る女性や、苦学して医師になりへき地医療に若き日をささげた男性らが主人公。大半は古屋理事長が実際に聞いた話が基になっている。「土の香り、古里の香りがする歌。年配者には共感してもらえるし、若い人には両親や祖父母へのプレゼントにしてほしい」と話している。
1枚2500円(税込み)。通販サイト「アマゾン」などで購入できる。問い合わせは、古屋理事長電話090(7849)9200。