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【バスストップ】市営・59系統(9)菊名駅前 一軒家を「ひろば」に
話題 | 神奈川新聞 | 2020年1月2日(木) 14:00

菊名(きくな)駅(横浜市港北区)の西口から徒歩数分の一軒家(いっけんや)が9月、「みんなのひろば」として仮オープンした。地元の篤志家(とくしか)が空き家を買い取り、「誰(だれ)もが気軽に利用できる場所」として提供。中をのぞくと玄関(げんかん)には駄菓子(だがし)が並び、近所の子どもたちが母に連れられて買いに来た。居間ではシニア世代が“健康マージャン”を楽しんでいる。
本格始動はこれからで、ここで何をやっていくか、区内で活動する多彩(たさい)な分野の人々が運営委員となり、知恵(ちえ)を絞(しぼ)る。

障害者と健常者の共生を目指す社会福祉(ふくし)法人「かれん」理事の志村鈴代(すずよ)さん(69)は「いろいろな人が集い、おいしいものを食べる『みんなの食堂』を作りたい。今は『お試しランチ会』を開いています」。錦(にしき)が丘(おか)町内会・前会長の秋山和江さん(71)は、駄菓子屋の発案者。「買いに来た子どもが家に上がり、居場所にしてくれれば」と願い、「地域の高齢(こうれい)者には店番ボランティアを頼(たの)みたい」。
区災害ボランティア連絡会会長の宇田川(うだがわ)規夫(のりお)さん(73)は、「ここで『防災カフェ』のような催(もよお)しができれば」。運営委員代表で、高齢・障害者の外出支援(しえん)に携(たずさ)わる清水弘子さん(61)は「地域の市民活動団体がつながる場にもしたい」と話す。
バザーも開き、毎週火曜に地域を回る「菊名おでかけバス」の待合所としても周知が進み、来訪者は増えている。課題は、車いすで出入りできる建物のバリアフリー化。委員らは「地域のみなさんと一緒(いっしょ)に、多世代交流の拠点(きょてん)をつくっていきたい」と口をそろえた。
(小学校高学年向けに、難しい漢字にふりがなを振りました)
【2019年11月14日掲載】