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ハイブリッド弁護士のお悩み相談「フェイクニュースを拡散したら名誉棄損?」

話題 | 神奈川新聞 | 2017年11月6日(月) 11:12

ハイブリッド弁護士のお悩み相談「フェイクニュースを拡散したら名誉棄損?」(写真:女性自身)
ハイブリッド弁護士のお悩み相談「フェイクニュースを拡散したら名誉棄損?」(写真:女性自身)

 本誌のドキュメンタリーページ『シリーズ人間』に登場し、「あのキレイだけど押しの強い弁護士はナニモノ?」と、巷をにぎわせた仲岡しゅん弁護士。その正体は、男性として生まれ、数年前に女性に「トランス」した男と女のハイブリッド弁護士!大阪生まれ、大阪育ちの若き闘士は、悪を許さぬ正義感と、美貌に似つかぬ義理人情を盾にして、法律を武器に日々奮闘中。そんなハイブリッド弁護士がトラブルをシュッと解決!

 【今回の相談】「先日の選挙で、地元選挙区の候補者が不倫中、という投稿がSNSで回ってきました。対立候補の支持者が流したフェイクニュース(虚偽の情報でつくられたニュースのこと)でしたが、そうとは知らず、面白半分でその話を近所の集まりで言いふらしてしまいました。そのせいかはわかりませんが、その候補者は落選。私がしたこと、罪になりますか?」(30代女性・主婦)

 【回答】「『このくらい大丈夫』と思って気軽にやっていると、いつか罰が当たりますわよ」(仲岡しゅん)

 今回、貴女が広めてしまったデマは、ある候補者が不倫をしていたというものですから、当然、その候補者の名誉を毀損するものです。また、貴女はご近所の集まりで言いふらしたとのこと。その集まりの規模や性質にもよりますが、そこからさらに広まっていくことも考えれば、不特定多数に伝播していく可能性も十分に考えられます。

 そうすると、貴女には名誉毀損罪が成立する可能性が高いといえます。名誉毀損罪(刑法230条)というのは、「公然と事実を摘示」し、「人の名誉を毀損」することです。

 もっとも、名誉毀損行為となる場合であっても、処罰されない場合もあります。それが「公共の利害に関する場合の特例」です。すなわち、刑法230条の2の第3項で定められている2つの要件をいずれも満たしている場合には、処罰されないのです。

 まず1つ目は、「公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合」であること。国会議員も、もちろん公務員の一種です。そして、「公選による公務員の候補者」とは、選挙の候補者のことです。今回のデマは候補者に関するものですから、処罰されないための第1要件はクリアです。

 第2の要件は、「真実であることの証明」があることです。つまり、処罰を免れるのは、真実に基づいた言論や、真実と信じたことに相当性がある場合のみであって、明らかな嘘やデマまでは許されないわけですね。そうすると、貴女のした行為は、真実でないデマを吹聴したわけですから、処罰されないための第2要件はクリアできておりません。

 というわけで、貴女の行為には名誉毀損罪が成立する可能性があり、処罰されかねないものです。もっとも、選挙の候補者は公に顔を出すため、多くの毀誉褒貶にさらされがちなもの。実際問題として、社会的影響力も小さいであろう一般人の貴女が、名誉毀損罪で立件される可能性は低いでしょう。

 最近はネット上の根拠のない噂を簡単に拡散し、無実の人に迷惑をかけるやからが後を絶たないようですが、「このくらい大丈夫」と思って気軽にやっていると、いつか罰が当たりますわよ。「拡散しただけ」だからといって、罪が軽くなるわけではないんですのよ。それでもやりたいなら、噂の出どころをちゃんと確認してからになさい。わたくしは、そうしてます。貴女も、誰でも、そうすべきです。【女性自身】

「カナロコ」は、読者に幅広いコンテンツを提供するため女性週刊誌「女性自身」との提携を開始しました。女性誌の視点からみた政治や経済。関心が高い教育、そしてグルメ、芸能まで多岐にわたり情報を配信していきます。

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