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【バスストップ】市営・59系統(2)綱島駅入口 伝統の桃、育て110年 

話題 | 神奈川新聞 | 2019年12月26日(木) 14:00

今夏の収穫を終えた桃の木を、ねぎらうように見つめる池谷道義さん(右)と弟の聡さん=横浜市港北区の池谷桃園
今夏の収穫を終えた桃の木を、ねぎらうように見つめる池谷道義さん(右)と弟の聡さん=横浜市港北区の池谷桃園

 横浜市港北区の綱島(つなしま)地区は昔、桃(もも)の名産地だった。全国的に知られ、「西の岡山、東の綱島」と並び称(しょう)されたそう。

 バス停から徒歩数分の「池谷(いけのや)桃園(とうえん)」は、綱島に唯一(ゆいいつ)残る桃農家。5品種約60本の桃の木が園内にあり、6月から8月にかけ完熟の桃を園内で直売する。販売(はんばい)品種の半分は7月が旬(しゅん)の「白鳳(はくほう)」だが、園の自慢(じまん)は6月に販売する「日月桃(じつげつとう)」で、3分の1を占(し)める。

 日月桃は1909(明治42)年、温室栽培(さいばい)でなくても6月に出荷できる極早生(ごくわせ)種として、池谷道太郎氏が苦心の末に開発。味と香りの良さから国内外に名をはせ、苗木(なえぎ)も売られた。


綱島が発祥の「日月桃」
綱島が発祥の「日月桃」

 110年後の今。衰退(すいたい)期を子孫が乗り越え、桃の栽培と収穫(しゅうかく)・販売は、道太郎氏のひ孫の池谷道義(みちよし)さん(60)と弟の聡(さとし)さん(59)が中心となり、本業の合間に行っている。道義さんは「販売時期は食べ頃(ごろ)の実を毎朝収穫し、その量で直売の開始時間を決め、園のホームページで告知します」。息子も作業を手伝い、後継(こうけい)者が育った。

 桃栽培は1月の施肥(せひ)から始まり、実る桃の重さから枝を守った支柱を9月に取り外して終わる。秋だけ一休みできる。

 隣接地では今、新駅の建設が進む。桃園の今後について、「収益はないが、明治から続く桃栽培の伝統を守りたい」と道義さん。聡さんは「近所の人が『今年の育ちはどう?』などと実りを楽しみにしてくれ、地域のためにも続けたい」。収穫を終えた木々に、二人は優しく目を向けた。

(小学校高学年向けに、難しい漢字にふりがなを振りました)
【2019年9月12日掲載】

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