
第7回「いのちの授業」大賞表彰式が30日、横浜市栄区のあーすぷらざで開かれた。子どもたちが学校や家庭、地域で、「いのち」について考え感じたことをつづった作文を、県教育委員会が募集した。県内の小中高・特別支援学校の児童・生徒から計8237編の応募があり、黒岩祐治知事や県教委委員代表らが審査し入賞作10編を選出。筆者と授業実践者を表彰した。
大賞(知事賞)に選ばれたのは平塚市立みずほ小2年、二瀬元(にせもと)佑樹さん(7)の「はじめてのカブト虫のしいく」。この夏、カブトムシとクワガタを飼育した。戦わせてカブトムシにけがをさせたことを反省する一方、カブトムシが産んだ卵を大切に育てた。父親から「命は簡単なものじゃない。大きくても小さくても、同じく大切」と教わった、とつづった佑樹さんは表彰式で作品を朗読。「来年も生き物を大切に育てて、長生きさせてあげたい」と語った。
授業実践者の父親秀一さん(45)は「伝えたかった、命のつながりが文章に織り込まれていた」と聞き入った。
大賞を贈呈した黒岩知事は「『クワガタになった気持ちで考える』という表現が決め手になった」と説明。相手の立場で物事を考える気持ちを評価し、「優しい大人に成長してほしい」と語り掛けた。
表彰式では、障害があってもなくてもダンスを楽しむNPO法人ダンスラボラトリーとNECダンサーズが、受賞者らと一緒に踊り「ともに生きる」理念を体現した。
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他の入賞者(筆者、授業実践者)は次の通り。(敬称略)
【教育委員会賞】増岡有紗(県立港北高2年)、山本良子【神奈川新聞社賞】八木幸芽(県立津久井高2年)、林睦【テレビ神奈川賞】黒沢竜輝(藤沢市立俣野小6年)、黒沢加奈【県PTA協議会会長賞】早田美凰(関東学院六浦小5年)、山本洋美・関東学院大サークルLOB~life of baby学生・同大母性看護学領域教員一同【ともに生きる社会かながわ憲章賞】邑井若菜(県立吉田島高3年)、中戸川啓二【優秀賞】林優(開成町立文命中2年)、遠藤仁一・石飛信彦▽佐藤美優(小田原市立白山中3年)、久光重貴▽山際桃佳(県立津久井高2年)、林睦▽飯島琉生(伊勢原市立竹園小6年)、和田尚子