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早雲? いいえ、伊勢宗瑞です 小田原城で通説覆す企画展

話題 | 神奈川新聞 | 2019年11月24日(日) 17:51

人物像の紹介や通説を覆す資料が並ぶ「伊勢宗瑞の時代」展=小田原城天守閣
人物像の紹介や通説を覆す資料が並ぶ「伊勢宗瑞の時代」展=小田原城天守閣

 小田原北条氏の初代で、ことし没後500年を迎えた伊勢宗瑞(北条早雲)にスポットを当てた企画展「伊勢宗瑞の時代」が、小田原城天守閣(小田原市城内)で開かれている。最新の研究を踏まえ、「一介の浪人が下克上で戦国大名になった」などとされる従来の通説を覆す内容。宗瑞のみを対象とした企画展は初めてという。12月10日まで。

 伊勢宗瑞は自身が生前に使っていた名で、かねて知られた「北条早雲」と名乗ったことはない。企画展の担当者は「宗瑞を前面に出し、もう早雲とは呼ばせない」と意気込んでいる。

 会場には、宗瑞の書状や江戸初期の小田原城下を描いた「小田原城下図屏風」、2代氏綱が描かせた「酒顚(しゅてん)童子絵巻」を江戸後期に写した「酒顚童子絵詞(えことば)」のほか、宗瑞ゆかりの地から出土した同時代の土器(かわらけ)や瓦など約90点が並ぶ。

 中でも初公開となる「山内上杉顕定書状」は、これまで明応4(1495)年とされてきた宗瑞による小田原城奪取の時期を覆す資料。書状からは明応5年の時点でも大森氏が城主であることが分かり、奪取はこの年から宗瑞の小田原領有が確実な文亀元(1501)年までの間と推定される。

 また、宗瑞ゆかりの地の一つとして伊豆(静岡県)の堀越御所を紹介。伊豆平定戦の火ぶたを切る足利茶々丸がいた御所への攻撃は従来いわれた下克上ではなく、室町幕府のエリート官僚だった宗瑞と中央政府との連携による可能性が高いことを解説している。

 入場料は一般510円、小中学生200円。問い合わせは、小田原城総合管理事務所電話0465(23)1373。

 
 

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