三浦半島の食材の魅力を語り、楽しむ交流イベント「三浦半島まるかじり! mi(み)食祭」が10日、横須賀市本町コミュニティセンター(同市本町2丁目)で開かれた。農業関係者や飲食店経営者らによるトークセッションや、三浦半島で取れた野菜や魚介類の試食会が行われ、約100人が参加した。
イベントは、かながわ信用金庫、京浜急行電鉄、関東学院大、横浜市立大、三浦商工会議所、横須賀商工会議所、神奈川新聞社の7者でつくる「三浦半島地域活性化協議会」の主催。
神奈川新聞の横須賀・鎌倉版で連載「ぶらり食紀行」を執筆しているコラムニスト石井亨さんが講演。「三浦半島は食の宝庫。2020年は観光客も増え、その魅力を宣伝してくれるチャンス。みせる三浦半島にしたい」と、三浦半島の地域活性化や観光のあり方を説いた。
続いて関東学院大人間共生学部の神野由紀教授が「大学と食の地域連携の可能性」と題して、三浦市内の農家とのプロジェクトの事例を紹介。「まず地元に生産物や商品に親しんでもらって、自信を持って外へのお土産にしてもらうことが大事」などと述べた。
トークセッションでは、飲食店経営者や農家らが登壇。三浦半島を「食の福袋」と捉え、その魅力の伝え方や自らの取り組みを説明した。「生産者が楽しまないといけない」「種まきから収穫までのストーリーを伝えたい」「素材だけじゃなく人のつながりが魅力」などと、それぞれの立場で語った。
試食会では三浦市内で養殖されているチョウザメの刺し身や、三浦半島の色とりどりの野菜、魚介類の加工品などが振る舞われた。参加者は味わいながら生産者らと交流した。
チョウザメのカルパッチョを食べた横浜市磯子区の水谷浩さん(62)は「養殖されているのは知っていたが、食べるのは初めて。脂が乗っていて癖もなかった」と話した。