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ものづくり関東一の誇り 藤沢の高3、卓越の旋盤技術

話題 | 神奈川新聞 | 2019年11月11日(月) 06:00

旋盤作業の練習をする山崎さん(右)と金子教諭=藤沢市
旋盤作業の練習をする山崎さん(右)と金子教諭=藤沢市

 県立藤沢工科高校(藤沢市今田)3年の山崎純さん(17)が、「ものづくり甲子園」として知られる「高校生ものづくりコンテスト」の関東大会に出場、旋盤作業部門で優勝した。強豪校がそろう関東のナンバーワンとしての誇りを胸に、ものづくりの基盤となる技術力向上に励んでいる。

 同コンテストは全国工業高等学校長協会の主催で、今年で19回目。9月に都内で開催された関東大会の旋盤作業部門には、県大会を勝ち抜いた10人が出場し、旋盤を使いこなす精巧な技術を競い合った。

 山崎さんは同校に入学後、実質的に休部状態になっていた機械研究部に入部。金子太教諭(51)の指導の下で基礎的な技術を積み上げ、「部活で実際の機械に触れ、動かすことができるようになり、うれしかった」と振り返る。

 一方、金子教諭は「作業をしながら自分で考え、素早く修正する能力が高い」と評価。山崎さんは着々と実力をつけ、1年で同コンテスト県大会で4位、2年で関東大会初出場を果たした。締めくくりの今年は優勝を目標に据えて日々、旋盤と向かい合ってきた。

 関東大会では、直径60センチ、長さ130センチの鉄製丸棒から六角ナットとねじを成形することが課題になった。高度な技術力が求められたのは、ねじの溝を作る作業。山崎さんは髪の毛1本分のきめ細かさで丸棒を削り、ねじがなめらかに入り隙間なくしっかりと固定される溝に仕上げた。

 「とにかく集中力を切らさないように努めた」。山崎さんは完成度について「満足いかなかった」とするが、優勝を決めて「正直、信じられなかった」と笑顔で語った。

 多様な製品を形作る上で基盤となる旋盤技術を極めようと、工業大学への進学を目指す山崎さん。金子教諭は「さまざまなことに興味を持ち、非常に好奇心の強い生徒。技術者であれ、指導者であれ、自分が好む道に進んでほしい」と話している。

 
 

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