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台風15号
落果の小田原産ナシがビールに 横浜のイベントで限定販売

話題 | 神奈川新聞 | 2019年10月1日(火) 12:00

「和梨のヴァイツェン」の原料となる台風15号で落果したナシ(サンクトガーレン提供)
「和梨のヴァイツェン」の原料となる台風15号で落果したナシ(サンクトガーレン提供)

 首都圏を直撃した台風15号で被災した農家を支援しようと、厚木市のクラフトビールメーカー「サンクトガーレン」が、落果した小田原産のナシを使ったビールの醸造を始めた。“わけあり”フルーツを使ってビールを手掛けてきた経験を生かし、秋のビールの祭典「横浜オクトーバーフェスト2019」(10月4日~20日)で限定販売。クラフトビールファンにほろ酔い気分で秋の味覚を楽しんでもらう趣向だ。

 「JA(農業協同組合)から当初聞いていたよりも多くのナシが醸造所に運ばれてきた。台風被害の深刻さをあらためて感じた」

 同社が緊急的に仕入れたのは、小田原市内の農家が丹精込めて育てていた約350キログラムのナシ。収穫間近だったが、台風の影響で落果したため市場に出せなくなったという。社長の岩本伸久さん(57)はその多さに驚いた。

 同社はこれまでに、サイズなどが規格外の神奈川産オレンジ「湘南ゴールド」を使ったり、天候不順で色づきが悪い長野産リンゴを焼きリンゴにして一工夫を加えたりしながらビールを手掛けるなど、そのノウハウに定評がある。仕入れでJAとのつながりがあり、落果したナシを活用してほしいと依頼が舞い込んだ。

 岩本さんが届いたナシを手に取ると皮に傷があるなど一部は痛んでいたが、試食するとみずみずしくておいしい。「ビールの原料にすることで農家の皆さんに少しでも協力したい」とナシを使ったフルーツビールの醸造を決めた。

 ナシを原料に使うのは初めて。横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)で開催されるオクトーバーフェストの特設会場で、多くのファンに出来たてを味わってもらう。岩本さんは「ナシ本来のほのかな香りを生かし、フルーティーで芳醇(ほうじゅん)な香りが特徴の白ビール『ヴァイツェン』にしたい」と意気込んでいる。

 「和梨のヴァイツェン」は500ミリリットルのジョッキ入りで1100円、300ミリリットル入りで800円(いずれも税込み)。

 
 

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