19世紀半ばから20世紀初頭に活躍した仏女優サラ・ベルナール(1844~1923)に焦点を当てた企画展「パリ世紀末 ベル・エポックに咲いた華 サラ・ベルナールの世界展」が横須賀美術館(横須賀市鴨居4丁目)で開かれている。当時の貴重な肖像写真やポスターをはじめ、アルフォンス・ミュシャら著名な芸術家の作品などを通じて、ベルナールの足跡をたどる。23日午後2時から、学芸員によるギャラリートークも行われる。11月4日まで。
ベルナールはパリを拠点に活躍した女優。劇団を立ち上げ、看板女優として成功を収めて、世界的な人気と名声を得た。
イメージ戦略のため、ポスターや写真を積極的に利用。主演作のポスター制作に当時無名だった新人画家ミュシャを抜てき、舞台ではルネ・ラリックの装飾品を使い、若い才能を開花させた。
同展では肖像写真・画や彼女の舞台を彩ったポスター、工芸作品など約150点を展示している。また、彼女が生きた「ベル・エポック」(美しき時代)の芸術世界も紹介している。
同美術館の担当学芸員は「自分自身のプロデュースのため、ミュシャら才能のある人を巻き込んでいくガッツがあった。新しい時代を切りひらいていったパワーを感じてほしい」と来場を呼び掛けている。
観覧料は一般900円、高校生大学生・65歳以上700円、中学生以下無料。問い合わせは同美術館電話046(845)1211。