
相模原市の総合写真祭「フォトシティさがみはら2019」の写真賞の各部門受賞者が決まった。プロの写真家を対象とする最高賞「さがみはら写真賞」には太田順一さん(69)=奈良市=の写真集「ひがた記」が選ばれた。
関西国際空港近くの海に作られた人工干潟に通い詰めて撮影し、小さな生き物の世界を表現した。
審査員の伊藤俊治東京芸術大教授は、太田さんの作品について「(干潟は)弱肉強食の世界だが、人に気付かれない小さな天地創造の地にも見える」と評価した。
アジアで活躍する写真家に贈られる「さがみはら写真アジア賞」は、韓国のエリア・パクさん(47)の写真集「二面の海」が受賞。日韓両国の海や東日本大震災の被災地などを被写体とした。
アマチュアの部には1140人から4336点の応募があった。金賞には布団に潜り込んだ子どもたちの生き生きとした表情を捉えた兼井公子さん(68)=愛媛県今治市=の「なかよしフレンド」が選ばれた。
プロ・アマの受賞作164点は10月11日から同28日まで、相模原市民ギャラリー(JR横浜線相模原駅前・セレオ相模原4階)で展示される。フォトシティさがみはらは、写真文化の発信を目標に2001年から始まり、今年で19回目となる。

