アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで10月中旬に開かれる「第44回技能五輪国際大会」に、横浜ロイヤルパークホテル(横浜市西区)の料理人、青木絵里子さん(22)が西洋料理部門で出場する。トップシェフらの指導を受けて連日訓練を重ねており、「本番ではきれいでおいしい料理を作り、世界で1番になる」と決意を見せている。
青木さんは昨年10月に山形県で開かれた「第54回技能五輪全国大会」に出場し、2位に当たる銀賞を受賞した。国際大会は満22歳以下という参加資格がある。金賞受賞者が年齢制限に当たるため、青木さんが日本代表に選ばれた。
国際大会は2年に1度、世界の若者がものづくりの技を競う。競技は15~18日の4日間。西洋料理の部は10~12人分のフルコースに見立てた料理を毎日2種類ずつ、2~3時間といった決められた時間内に完成させる。調理の基本技術や味付け、盛り付けなどが審査される。
9月12日に同ホテルで開かれた壮行会で、青木さんは「全国大会では時間内に作れないかもしれないという焦りから、自分が作りたい料理が作れなかった」と振り返った。その上で「全国大会の悔しさや反省を生かす大きなチャンス。出発までの時間を大切にしたい」と述べた。付きっきりで指導している同ホテルの高橋明総料理長は「本人は優勝するつもりなので、しっかりと支えたい」と力を込めた。
2015年の全国大会では同ホテルの料理人、高橋望さん(22)が県勢で初めて金賞を受賞している。高橋さんは「国際大会は時間との勝負で、すごくレベルが高い。自分を信じて全力を出し切ってほしい」と後輩を励ました。
青木さんが所属する公益社団法人全日本司厨士協会が全面的に支援。総本部の宇都宮久俊会長、関東総合地方本部の深見進会長、県本部の宇佐神茂会長らがそろって激励に駆け付けた。
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国際大会に出場する日本代表は40職種45人。県勢はほかに、いずれも日産自動車に勤務する自動車板金部門の池田龍哉さん(21)、自動車工部門の下原侑也さん(20)。