
県立こども医療センター(横浜市南区)の医師・山崎雄一郎さん(59)が、10月29日開催の横浜マラソン出場者らに、病気と闘う子どもたちへの支援を呼び掛けている。そろいのシャツを着て走り、応援する企画で、山崎さんは「小児病院の存在を多くの人に知ってもらいたい」と話す。
プロジェクト「Run for Kids(ラン・フォー・キッズ)」は、横浜マラソンで3回連続の企画。半袖Tシャツを毎回500枚近く販売し、収益は同センターなどで子どもや家族を支援するボランティア団体の活動費に充てた。今回は出場者限定で、ノースリーブシャツ100枚を新たに作製した。
山崎さん自身もシャツを着て大会に出場する。「横浜の誇りでもある小児病院や、病気で苦しむ子どもを思う気持ちを、コースや沿道で賛同者とともにアピールしたい」という。今大会からチャリティー出場枠の寄付先に、同センターの「かながわ県立病院小児医療基金」が加わった。
企画の原点は、2013年に参加した北海道での100キロマラソン。苦しいなか頭に浮かんだのは、「もっと大変な経験をしている闘病中の子どもたち」。励みになり、走り切った。Tシャツのデザインには、妻の祐子さんや美大に通っていた三男が関わった。「家族の思いもこもったシャツであり、企画。続けることが大切と感じている」
フルマラソンのベストタイムは今年6月に出した3時間11分で、記録更新を狙う。体調が良ければ、ゴールでそろいのシャツ姿の完走者を出迎える。
今大会出場者限定のノースリーブシャツは1枚1500円、半袖TシャツはSサイズのみで1枚2200円で販売(先着順)。注文は、同センターホームページで受け付ける。