
港北区民交響楽団と区などが主催する「夏休み親子コンサート」が25日、横浜市港北区の港北公会堂で開かれた。約400人の親子連れがクラシックの名曲やアニメ音楽を楽しんだほか、約60人の団員の中に子どもが入り、大音響の演奏を間近で聴く珍しい体験企画も行われた。
夏休みの最終日曜日に毎年開催。節目の20回目となった今年は「物語の音楽」をテーマに、若手指揮者の澤村杏太郎さんがタクトを振り、ワーグナーの楽劇「ローエングリン」、ドリーブのバレエ音楽「コッペリア」などから“聴きどころ”を選んで演奏した。また久石譲さんが作曲した「ジブリアニメ」の音楽に乗せ、金管、木管、弦楽器などの形状と音色を紹介した。
新たな試みとして、子どもにオーケストラの中に座ってもらい演奏する企画を設けた。ビゼーの劇音楽「アルルの女」第一組曲から「カリヨン(鐘)」が披露され、三拍子で高鳴るホルンの音を隣で聴いた小学2年生(7)は「音が大きくて驚いたけれど、とても楽しかった」と大喜びだった。
同楽団は会社員や定年退職者、主婦などから構成されるアマチュア団体。団長の河本計三さん(58)は「毎週土曜日に練習を重ね、ラストスパートの成果で良い音楽をお届けできた」と話していた。