横浜市中区の市技能文化会館で4日、子どもたちがさまざまな職人の技術を体験する催しが開かれた。興味深そうに子どもたちが匠(たくみ)の技に触れる中、職人たちも後継者不足の業界に興味を持ってもらおうと指導に熱を込めた。
会場には畳屋、表具師、大工、左官屋など12職種の職人約100人が集合。横浜畳組合連合会は畳の作り方や、イグサのストラップの結い方を教えた。会長の芦原将さん(79)は「自分もそろそろ引退。限られた現役生活で、子どもたちに教えるのが楽しい」とほほ笑んだ。
横浜表装インテリア協会は、小型の厚紙を使い、びょうぶの作り方を指南した。会長の天笠純雄さん(50)は「びょうぶは結婚式場やお寺でしか見掛けなくなった。技術を次世代に伝えたい」と話した。
イグサのストラップ作りに挑戦した小学2年の渡会結女さん(7)は「結い方が難しかったけど、楽しかった。友達にあげたい」と笑顔。子どもたちはこのほか、板金職人や洋裁師らから、レリーフや巾着袋の作り方も学んだ。