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日本酒の魅力を訪日客に 厚木・黄金井酒造が県内初の免税販売

話題 | 神奈川新聞 | 2017年9月10日(日) 09:45

売店の前で清酒を手にする黄金井社長=厚木市七沢
売店の前で清酒を手にする黄金井社長=厚木市七沢

 外国人旅行者を対象に酒税を免除する新制度が10月1日からスタートする。厚木市七沢の黄金井酒造が8月、国税当局から県内業者では初めて適用販売場の許可を得た。黄金井康巳社長(64)は「外国人にも日本酒の良さを知ってもらって消費回復につなげ、地域観光の振興にも貢献したい」と酒蔵ツーリズムの普及に意欲を見せる。

 輸出酒類販売場の免税制度は、近年急増する訪日外国人旅行者をターゲットに日本酒などをお土産に購入してもらうのが狙い。酒造施設の見学と試飲をセットに誘客する酒蔵ツーリズムの認知度アップを目指す。

 販売できる商品はお土産など輸出目的に限定し、指定包装で国外に持ち出す規定がある。例えば、720ミリリットル入りの清酒は外国人旅行者には高級品から一般品まで同じ酒税86・4円を免除。併せて8%の消費税も免除される。

 今回、黄金井酒造は酒蔵と隣接する直営レストランが適用対象になった。1818年創業の県内でも老舗業者で清酒の主要銘柄「盛升」のほか、焼酎や地ビールなど6品種50商品を出荷・販売している。

 外国人旅行者が仕込みの様子や貯蔵タンクなどを見学して試飲、酒造りの方法や歴史、伝統文化を紹介するビデオを視聴。敷地内の売店に立ち寄ってもらう1時間程度のコースなどを計画しているという。

 日本酒の消費低迷が続く中、輸出に関しては海外の日本食ブームを背景に近年増加傾向にある。業界では海外販売の強化や訪日外国人旅行者の購入に期待を寄せる。酒蔵ツーリズムにも注目し、地域活性化を目指した普及の取り組みが各地で始まっている。

 県酒造組合会長も務める黄金井社長は「免税制度の導入で酒蔵を新たな観光資源として活用できる。横浜港に寄港したクルーズ客を呼び込むなど、地酒を通じて日本文化も発信したい」と話している。

 
 

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