
秋の川崎はジャズずくめ-。プレ期間も含め2カ月半、川崎市内の各所でジャズライブが催される音楽フェスティバル「かわさきジャズ2019」が9月6日から11月17日まで開かれる。出演者の一人でジャズピアニストの国府弘子さんは「日常会話と同じで、ジャズも即興が魅力。とても身近な音楽をぜひ楽しんでほしい」と多くの来場を呼び掛けている。
今年のフェスは、今後の活躍が期待される若手や女性アーティストが多数出演するのが特徴。国内外のトッププレーヤーによる11の有料公演に加え、市内35カ所で約40の無料公演を予定している。
川崎競馬場(川崎区)での「ジャズナイト」ではレースとともにライブと食事も楽しむことができる。また、工場夜景と船上での音楽をともに満喫できる「ジャズクルーズ」も実施する。両ライブには、川崎出身の若手サクソフォン奏者・文梨衛さんがフェスの顔となる「キーアーティスト」として出演する。
11月16日にミューザ川崎シンフォニーホール(幸区)で開かれるのは、同ホールのアドバイザーで昨年亡くなったジャズピアニスト佐山雅弘さんをしのぶメモリアルコンサート。佐山さんを慕っていた若手や親交のあったトップアーティストが出演する3部構成、3時間に及ぶライブだ。
第1部は寺久保エレナさんら佐山さんが見いだした若手プレーヤーが特別編成で登場。第2部は佐山さんが発案した「ピアノ6連弾」で全国ツアーをした国府さんら名ジャズピアニストたちが共演する。第3部では、バンド演奏を中心にスペシャルゲストとしてMay J.さんが出演する。
また、同月17日にカルッツ川崎(川崎区)で開かれるライブには動画投稿サイトなどで人気を集めるピアニストの「まらしぃ」さんとバーチャルシンガー初音ミクがコラボレーションする。
公演だけではなく、人材育成プログラムとして全5回の「ジャズアカデミー」も開催。音楽の楽しみ方を多彩な講師陣がレクチャーする。また、小学校でのライブや小さな子どもも楽しめる楽器作り参加型コンサートなどのワークショップも行う。
かわさきジャズは市内の経済界や音楽大学関係者、文化団体などで実行委員会を組織し、今年で5年目。チケット販売は7月23日から。日程や会場など詳細はホームページに掲載している。問い合わせ(平日のみ)は、実行委事務局電話044(223)8623。