
中国・天津市の看護師ら20人が来日し、横浜市助産師会(市川恵子会長)の下で研修を受けている。中国では出産に携わる医療従事者の数や教育が十分とは言えない状況の中、助産師の育成や妊産婦へのケアに生かすのが狙い。市川会長は「参考になったことは、どんどん取り入れてもらいたい。国を問わず、全ての妊産婦に手厚いケアが行き届いたら」と話している。
市川会長によると、天津市は、医療従事者を日本や米国などへ派遣し、お産について学ばせる事業を実施している。横浜での受け入れは、今回が初めて。20~30代を中心とする女性20人が、8月28日から9月8日までの日程で、研修を受けている。
内容は、日本の助産師の教育課程や分娩(ぶんべん)介助技術の演習のほか、ハイリスク妊産婦の診断、新生児のケア、母乳に関する話など。クリニックや総合病院の見学も予定している。
今月29日午後は、横浜市鶴見区のとわ助産院で、NPO法人「MCサポートセンターみっくみえ」(三重県桑名市)代表の助産師・松岡典子さんが講師を務めた。
講義は同時通訳で行われ、松岡さんは子どもの事故防止対策や、乳幼児揺さぶられ症候群について説明。研修生たちは、メモを取ったり、写真を撮ったりしながら熱心に聞いていた。