湯本~強羅開通100年
箱根登山鉄道の軌跡(11) 「玄関口」すっきり
話題 | 神奈川新聞 | 2019年7月19日(金) 20:00
箱根湯本新駅舎完成(1974年)
小田急電車の乗り入れ(1950年)やゴールデンコースの誕生(60年)で乗降客が増え続け、行楽シーズンには1日3万人以上に達した箱根湯本駅。新宿からのロマンスカーが到着するたびに、ホームには乗客があふれ出した。手狭で老朽化した木造駅舎を取り壊し、74(昭和49)年5月17日、新駅舎が完成した。
ブルーと白の平屋建て新駅舎は旧駅舎の3倍に広がった。「『これで国際的観光地にふさわしい駅になった』と地元商店街は大喜びだ」と本紙は伝えている。
多くの障害克服
小田急乗り入れ当時の箱根湯本駅は、現在の小田急ホーム付近に古い木造倉庫が建ち、国道1号に面した西側に電車の車庫があった。箱根の玄関口を一新しようと、62年から親会社の小田急電鉄が本格的な改良工事に着手した。
しかし、同駅は国立公園内にあり、工作物の新築や増改築の規制が厳しい。