三浦市の小網代湾で行われている真珠の養殖事業に関心を持ってもらおうと、地元の市立名向小(同市三崎町諸磯)で11日、5年生31人が真珠の核入れ作業を体験した。来年5月には成長した真珠を取り出し、タイピンに加工された後、卒業記念として児童にプレゼントされる。
体験授業は、みうら学・海洋教育研究所とNPO法人「小網代パール海育隊」が企画。児童らは、アコヤガイのわずかな隙間にメスを差し込んで生殖巣を切開し、器具を使って直径約3ミリの核を慎重に入れた。
参加した児童(10)は「難しかったけど、無事にできてほっとした」と話し、別の児童(10)は「真珠になるのが楽しみ」とほほ笑んだ。
核入れを済ませた約60個の貝は同隊が育てる。出口浩代表理事(56)は「これをきっかけに養殖の仕組みを知り、奇麗な海を守る意識を育んでほしい」と語った。