
2020年の東京パラリンピックに向け、箱根町が車いすバスケットボールを通じて障害への理解を深めてもらう取り組みを進めている。小中学生を対象にした競技の体験教室を今月からスタート。来夏の本番には、町内の全小中学生を招待して会場に観戦へ赴く計画も立てている。
体験教室は11月までに町内の小中学校で順次開催される予定。町は本年度の一般会計当初予算に、本番のチケットの購入費などとして約170万円を計上しており、観戦を前にまずは競技そのものを知ることを目的に企画した。
町立箱根中学校(同町二ノ平)で5日に開かれた教室には全校生徒約160人が参加した。講師を務めた「湘南スポーツクラブ車椅子バスケットボール体験講座隊」のメンバーから競技用車いすの特徴を学んだ後、ミニゲームにも挑戦。懸命にコートを駆け回り、シュートが決まると拍手や歓声が上がった。
教室では講師が車いすを利用することになった経緯や競技を始めたきっかけも説明。クラブ代表の松井昭二さんは「何か熱中できるものを見つけて頑張ってほしい」と生徒たちに呼び掛けた。1年生の男子(12)は「競技に興味が持てたので、来年の観戦が楽しみ」と話していた。