熱中症への注意を促そうと、横浜市出身で昨年亡くなった落語家・桂歌丸さんのイラストが描かれた横断幕が、横浜市南区の横浜橋通商店街にお目見えした。熱中症による救急搬送が増加傾向となる梅雨明けを前に、同商店街協同組合が作製。設置に併せ、28日には予防を呼び掛けるキャンペーン活動も行った。
横断幕は縦約1・8メートル、横約3・4メートルで、商店街のアーケードからつり下げる形で掲出。大粒の汗を流す歌丸師匠のイラストとともに「早めの水分補給を」といったメッセージが添えられている。店舗掲出用に類似のポスターも用意した。
南消防署によると、市内で昨年、熱中症のため救急搬送されたのは1711人。このうち95人(前年比51人増)が区内で、2008年以降では過去最多だった。
キャンペーンでは、同消防署職員ら約70人が横断幕を掲げながらパレードを実施。水分補給や適切な室温調整などの予防策のほか、涼しい場所への避難といった緊急時の対処法を呼び掛けた。
小出健署長は「商店街から(予防の)輪が広がれば」と期待。同組合の高橋一成理事長は「熱中症に気を付けながら買い物を楽しんでほしい」と話した。