秦野市立図書館(同市平沢)内にある「はだの浮世絵ギャラリー」で、ユリやボタンなどの園芸植物を描いた浮世絵の企画展「江戸の園芸植物」が開かれている。7月7日まで。入場無料。
市が主催し、江戸期から明治期にかけて描かれた38点が並んでいる。歌川広重の「名所江戸百景 亀戸天神境内」は、亀戸天神境内の池の上に咲く紫色の藤の花を描いている。歌川国貞(三代豊国)、歌川広重の「当盛十花撰 撫子」は、人物と赤いナデシコの花を描写した。江戸末期から明治にかけて活躍した楊洲周延(ようしゅう・ちかのぶ)が、紫色のハナショウブに見とれる大奥の姿を表現した「千代田之大奥 花菖蒲」なども展示している。
市文化振興課の担当者は「武士や大名に限らず、庶民も花などの植物を育てていた日常を知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
午前9時~午後7時(火曜は同5時まで)。月曜と今月28日は休室。14日午後2時からは職員による作品解説もある。
問い合わせは、同課電話0463(86)6309。