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原発事故 肌で感じて
福島とチェルノブイリ展 横須賀市文化会館で7日まで

話題 | 神奈川新聞 | 2017年8月5日(土) 10:14

「普通の暮らしを奪った原発事故を肌で感じてほしい」と話す中筋さん=横須賀市文化会館
「普通の暮らしを奪った原発事故を肌で感じてほしい」と話す中筋さん=横須賀市文化会館

「両方同じ風景」写真家・中筋さん


 福島とチェルノブイリ(ウクライナ)の原発事故の被災地を伝える写真展「流転 福島&チェルノブイリ」が横須賀市深田台の市文化会館で開かれている。平穏な日常が一変した二つの土地を重ね合わせながら約140点を展示。撮影した写真家の中筋純さん(50)は「チェルノブイリも福島も、普通の人の当たり前の暮らしを奪ったのは同じ。理屈ではなく、原発事故を自分のものとして肌で感じてもらえれば」と話している。7日まで。

 中筋さんは2007年からチェルノブイリの撮影を開始。東京電力福島第1原発事故後は被災地を季節ごとに訪れ、時と共に変化する風景を記録している。二つの地域をテーマにした写真展は昨年始まり、全国20カ所以上を巡っている。

 福島県双葉町で撮影した「原子力 豊かな社会とまちづくり」と標語を掲げた看板を会場の一角に再現し、その先にはシャッター街のように寂れた商店街や廃虚となった家並みの大型パノラマ写真を展示。原発事故後が街に与えた影響を物語る。

 中筋さんは「福島とチェルノブイリを同列に語ることは禁忌とされがちだが、両方に行っていると同じ風景に出会う」と強調。生徒たちの思い出が詰まったまま残された教室、人がいなくなって野生動物が駆け回る街、破れかけた事故当日の日付の新聞など、遠く離れた二つの地域で見られた共通の被写体を隣り合わせて展示している。

 中筋さんは「(原子力空母が配備されている)横須賀はある意味、核と隣接した区域。市民の方に核と人間について考えてもらえれば」と話している。

 入場無料で、午前9時~午後6時半(最終日は午後4時)。5、6の両日午後2時からは中筋さんのギャラリートークも行われる。

 
 

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