
農村歌舞伎の舞台として使われた国指定重要有形民俗文化財「旧船越の舞台」が6月2日までの土・日曜、日本民家園(川崎市多摩区)で特別公開される。毎年春と秋に期間限定で公開されているが、今回は「回り舞台」に乗り、内部に入って実際に回す体験もできる。
同園によると、「旧船越の舞台」は江戸末期の1857(安政4)年に築造され、1973年に三重県から同園に移築復元された。回り舞台が設けられ、スッポン(せりあがり)のある花道も備えた本格的な歌舞伎舞台となっている。
同園では毎年11月3日に同舞台で歌舞伎を公演してきたが、回り舞台は木のゆがみが影響して回すことができなかった。開園50周年の2017年に回り舞台を改修し、使用できるようになったため、今回の体験会を企画した。
当日は舞台に乗って役者気分を味わえるほか、舞台の下の空間「奈落」に降りて舞台を回す体験もできる。同園の渋谷卓男園長は「民家園でなければまずできない体験なので、ぜひ参加してほしい」と話している。
回り舞台に乗ったり回したりする体験は日曜限定で、5月26日、6月2日とも午後1時15分から。先着50人。問い合わせは、同園電話044(922)2181。