子どもたちに温かい食事と居場所を提供する「こどもの食卓」が2日、葉山町堀内の風早橋ガーデングリルカフェで開かれた。町民有志でつくる実行委員会が「『孤食』をなくし、食を通じて働く親たちを応援しよう」と5月から始め、2回目。おいしい食卓を大勢で囲み、子どもたちに笑顔があふれた。
「チキンがおいしい」、「このカレー、食べたことのない味がする!」。プレートに盛り付けられた色とりどりの野菜や肉、ドライカレー。子どもたちはテラスで思い切りほお張った。
主催するはやま食卓プロジェクトの代表清水明絵さん(34)は3人の子を育てながら設計士として働く母親。自身も「食卓を豊かにしたいけど時間が足りない」と悩み、周囲でも親が仕事で忙しく、食事代をもらって子どもだけで食べるケースが多いと感じていた。経済的に困窮する家庭への支援を目的とする「子ども食堂」のイメージというより、「孤食」や栄養バランスの改善と子どもの居場所づくりを目指してスタートした。
この日は小学1~6年約70人が集まり、参加費は1人100円。食材のほとんどは不用になった野菜や寄付などで賄い、ママ友らが運営を手伝う。調理を担当する井上園子さん(43)は「すべて手作りで無添加。友達と一緒だと、苦手なものを食べちゃう子もいる」と話す。
昼食の前後に、温度計作りや、タブレット端末を使って簡易なゲームのプログラミングを体験するワークショップも開いた。母親が仕事の間に参加した小学3年の山本美怜さん(9)は「昼はお姉ちゃんと2人で食べることが多いけど、みんなで食べると楽しい。友達もできた」と笑顔で食卓を囲んでいた。
年4回開催する計画で、次回は10~11月ごろを予定している。問い合わせは、清水さん電話046(876)8167。