
三浦市・城ケ島の観光活性化に向けて、ラベンダーの植栽体験と島民交流会が11日、催された。三浦半島などで地域活動を続けるNPO法人「全国生涯学習まちづくり協会」(大田順子理事長)の主催で、島民ら約80人が参加。地場産食材を使った料理も振る舞われ、交流を楽しんだ。
同協会は城ケ島に新たな観光資源を創出しようと、島民から無償で借り受けた高台の畑約530平方メートルで、昨秋からラベンダーを栽培している。ラベンダーは風を好み湿気や潮を嫌う傾向があり、栽培は現在、試行段階という。
この日は、学校法人緑ケ丘学院(横須賀市)や、市民有志でつくる「城ケ島野菜をつなぐ会」、城ケ島区、城ケ島観光協会の協力を得て、畑でラベンダー約440苗を植樹。参加者は、すでに植生し開花しているラベンダーの収穫作業も体験したほか、地場産ソラマメの塩ゆでやソラマメご飯などの料理、オペラ歌手による歌を堪能し、交流を楽しんだ。
城ケ島の観光客数は、1970年ごろは200万人を超えていたが、近年は140万人前後に。毎年1月に開花する八重スイセンが人気を博しているものの、通年で楽しめる観光資源の創出が課題となっていた。ラベンダーは初夏や秋に開花する特性があり、城ケ島観光協会の青木良勝会長は「ラベンダーの新たな名所として城ケ島が発展していくよう今後も一層励んでいきたい」と話した。
この日のイベントは横浜植木と神奈川新聞社が共催し、かながわ信用金庫の協賛で行われた。