箱根町仙石原の箱根ガラスの森美術館で4月27日、「ピカソ・シャガールたちのヴェネチアングラス彫刻展」が始まった。20世紀を代表する芸術家のデザインを造形した「ガラス彫刻」約70点を展示している。同美術館など主催。
第2次世界大戦後、ガラス彫刻の美しさに魅せられたイタリアのアート・ディレクター、エジディオ・コスタンティーニ(1912~2007年)は新しいガラス芸術を創造しようと、世界中の著名な芸術家にデザインを依頼。パブロ・ピカソらが賛同し、ベネチアのガラス職人との共同制作で独創的な「ガラス彫刻」が誕生した。
ピカソとの「TORO(雄牛)」や、マルク・シャガールがデザインした「幻想的なアンフォラと馬」など、色鮮やかなガラス彫刻が会場に映える。大半がコスタンティーニ家所蔵の作品だ。
26日の内覧会には俳優で画家の片岡鶴太郎さんらが出席。コスタンティーニの孫娘のエミ・オオムラさんは「祖父は独創的な直感力でガラスアートに革命をもたらした。展覧会を機に、日本との絆をさらに深めたい」とあいさつした。
11月24日まで。会期中無休。入館料は一般1500円、高校・大学生1100円、小・中学生600円。問い合わせは、同美術館電話0460(86)3111。